「※効果には個人差があります」な商売が儲かる理由

「※効果には個人差があります」な商売が儲かる理由

父に言われた「魚釣りが好きな理由」と似ているかもしれないな。
(↑これも個人差があるのですが 笑)

「釣れる」と分かっていたら釣りを好きになっていないと父は言いました。
「とはいえ釣れないとガッカリするでしょ?!」と訊ねても「でも何度も行っている」と。

特に変わったことでもないんですよね。
テレビゲームなんかにも同じことが言える。
「負けた」事実に落ち込むことがあっても挑戦している時間は楽しい。
「挑戦」する必要があるかどうかは感じ方次第。
みんな主観で取捨選択している。

「やらないといけない」ことなんか人間にほぼほぼない。
「やりたい」ことをやって「やりたくない」ことはなるべく避ける。

極自然。

釣りは元来、魚という食料を手に入れる手段でしかなかったはずだけど、
天候を読まなければ釣れなかったり、波にのまれて身に危険が及んだり、
世界中に約2万ほどいる魚それぞれの動きを読まなければ釣れなかったりと、
「必ず釣れるわけではない」ことに心を燃やす人が現れた。
ある種のエンターテインメント性を生んだ。
どれだけ大きな魚を釣るか競い合って賞金が出る世界って結構なエンタメだよね。
(食べるための魚を釣りたいだけの場合は2万種の動きを読む必要なさげ)

父は魚釣りが好きで且つ儲けられることもあり、釣り船を所有している。
「儲けられる」とは、釣りがしたい人から乗船代を徴取して船に乗せられるということ。
船を出した(出せた)時に必ず釣れるという保証はなくても、釣り好きは気にしないのかもしれない。
釣れるかどうかは行ってみないと分からないし、時間をかけて結果的に釣れなかったとて釣りの時間を楽しめていそうだ。

商材は代わって「化粧品」。
よく注意書きとして「効果は個人差があります」などとの記載が付き纏う。

よくよく考えてみると、効果は個人差があるのが当たり前で、
でも書いておけばある程度のクレームが発生するリスクを減らせるということなのだろう。

スーパーの野菜コーナーでゴロゴロと積まれているじゃがいもに同様の注意書きはない。
(にんじんにも玉ねぎにもカレー粉にもない)

食品の場合は食べてみて初めて「美味しい or 美味しくない」「得した or 値段相応 or 損した」と感じるのだろうが、販売店への信用+1度食べるという経験を済ませていると味の想像がつくため、
購入時の不安が少なく、比較的早く手に取ることができるのだろう。

「味覚は人によって異なるので、美味しいと感じるかどうかはお客様の舌次第です」なんて野暮な注意書きは見たことがない。

そう、野暮なのだ。
でも化粧品には「効果に個人差がありますと書きます」という風習。

私みたいな無意味に深読みし過ぎる人間だと、一旦商品の前で悩み立ち止まらせることにより、購入の意思を決定した後のキャンセル率を下げるという狙いがあるのではないかと邪推してしまう。

本質的な部分を掘り下げてみたく思う。

書いているか否かはともかく、あらゆる商品において「効果に個人差がある」し、商品自体の個体差もあるというのは殆どの人が理解していることであろう。

それでも化粧品のパッケージ部に個人差あり表記が目立つのは、消費者にとって「当たりハズレ」の予測が立てづらいからなのかもしれない。
また、製造原価しいては販売価格が商品ごとにピンキリであることも「当たり」か「ハズレ」かを買い物の際に意識させてしまう要因の一つとなる。

(今から少し勇気を出して憶測だけでモノを語るとする)


じゃがいものように馬鈴薯でもメイクイーンでもキタアカリでもそこまで大きく販売額が違わない商品群の中にスーパーハイパーオイCビタミンCタップリダシー(\10,000,000,000/個)がコロっと置かれていたら、低所得者層は即買わないという判断ができるし、石油王なら即、試しに買って食べてみようとなるし、スパシー(略)が給料の3ヶ月分くらいの人なら即、貯金して買うほどの価値があるかどうか迷える。(スーパーハイパーオイCビタミンCタップリダシー(\10,000,000,000/個)の大きさは他の品種と大きく違わないものとする)
迷うにしても、答えの数が限定されていて決断までが早そうだ。

かたや化粧品。
「このデパート、1フロア全部化粧品で占めてますね!」
「1つのブランド・メーカーから何種類出すんですか!」
「え、全部の商品のゼロの数を数えてみたけど、ほんとバラバラね!」
「強いて言うならどれも気になる!どれも試したい」
(数時間後)
「あの化粧品、少し高いけど買ってみよ!うん、そうしよう!」

…購入までのプロセスが結構長くて楽しめますよね。

消費者が個人差を楽しめるマインドに業界全体で持って行けていると理解すべきなのかな。

もっとオブラートに包まない言い方をすると、

化粧品の購入者はギャンブル性を楽しんでいるのかなと。

肌が良くなるかもしれないとか、より美しく見られるようになるかもしれないという期待を買っているわけですよね。
期待が売られているから期待を買っている。完全に商売として成立している。多分。

ギャンブル性を楽しむ人間が多いから釣り具も化粧品も売れるんだろうなあという、
ギャンブルに疎い人からの一意見でした♪

あ、もちろん化粧品で肌荒れとかあった時は「負けた」とか言ってないで、販売元や消費者庁?に相談してみてほしいな!
というかそうならないように気を付けて!

※話を進めていくうちに自身でも「化粧品」でも主に化粧水や美容液のような「基礎化粧品」のことについて言っていると気付いたのですが、直さなくても通じそうなのでそのままにしておきますm(__)m

P.S.
ギャンブルに特に負の感情を抱くことはありません。どちらかというと人間の行動全てにおいてギャンブル性は付いて回ると思っているので。

↑こちら、安いのも知っていて、ただ、多分販売元の規約に引っかかって販売停止になるのではないのかと思われます。
…ということはこの記事を読んでくれたあなたが見る頃にはリンクが切れていてどんなものかも分からない可能性が 笑
私の勘違いだったらそのままページは残り続けるでしょう。すみませんm(__)m

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