【0円記事】エピソード0 〜莫大な借金〜 【転載】

【0円記事】エピソード0 〜莫大な借金〜 【転載】

(この記事は、2020/06/16 22:19に、『note』で公開させていただいたものです。
noteで公開されている分は、いずれ、有料化か削除を行う予定です。
リンクも載せておきますので、表示されて全文読めたら有料化も削除もされていないということです(^-^) )


…莫大かどうかの判断は各々に任せるとして、

私は200万円を身内から借りた。

細かく言うと120万+80万。

以下、「こいつアホだ」という視点で読んでほしい。

時は2019年1月。コロナのコの字もなかった頃、起きてから職場で仕事して寝てというルーティンに飽き過ぎていた私は、まとまった考えもなしに退職した。

半ば強引だった。大して勤続年数も長くなく、辞めてからの将来設計も曖昧だと感じ取った当時の職場の長は、引き留めはしなかったが私を心配して残そうとしてくれた。

優しい言葉にも耳を貸さず自分の意志を貫き通した私は、とにかくダラダラした。
この時点でまだ店(=車)は買っていない。「移動販売ってすぐ出来そうだからやってみる」なんて会社にも周囲にも漏らしてはみたものの、「とにかく働きたくない」という理由で思いついた案を、すぐ実行に移せるフットワークの軽さは身につけていなかった。

元来から「定職」や「まともな仕事」に縁も興味もなかった。知識やスキルがない事も相まって、高給を目指す事も諦め、休日を増やす事に重きを置きつつも、その休日さえ充実させる事は出来なかった。

大げさでしかないが、自分は「生きていない」と思っていた。通常、明るい未来に期待を膨らませ我武者羅に生きるか、その反対の社会への絶望、はたまた明日あさってと続く安定の為に尽力したりとそれぞれの道での選択があるものだが、どれからも微妙に逸れていた。

「生きていない」事を、科学技術の過度な発達のせいにしたりもした。否、今もそれは続いている。
自分が欲しいと想像するモノをいとも簡単に超えた娯楽・嗜好品の数々を前に、物欲や自己実現欲は消えた。残ったのは日に日に自由が利かなくなっていく身体だけだ。それも正直、取り立てて言及する程でもない。

極めて自然に、家に留まっていたくなくなった。運動もろくにしない私が、車で移動し続けるだけでも生まれた意味を証明出来る気がした。

前述の通り、移動販売をしてみたいという考えは、具体性はないものの早めには頭に浮かんでいた。しかし、「自分探しの旅」を始めた私から、物を売るという目的はごっそりと抜け落ちた。

自分に財力もない私は、企画書も理路整然と他人を説得する話術もないまま身内に話を持ちかけた。

「今なら110万でキッチンカーが買える」

(エピソード0.1へと続く)

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